住宅展示場(モデルハウス)に必要となる広告宣伝費は買主に負担が掛かってきます。だからと言って、住宅展示場(モデルハウス)に出展している会社の家は全て割高とも言えません。それは何故でしょうか?ブログにまとめておきます。前回記事では地盤改良費について書きました。ご参考までにどうぞ。
住宅展示場の広告費負担は誰がする?
前回「アイカワホーム」で土地から注文住宅を建てる場合、地盤改良費の負担が無いことは分かりました。では、他の費用はどうなんでしょうか?アイカワホームの家って高額なのでしょうか?ローコスト住宅なのでしょうか?
住宅に掛かってくる費用として「建材」「人件費」の他に「広告宣伝費」が挙げられます。今回は「広告宣伝費」の中でも「住宅展示場の費用」について考えてみたいと思います。
例えば、住宅展示場側から「19時までは営業して下さい」だとか、何年かしたら「建て替えて下さい」という指示があります。住宅展示場全体で集客する必要が有るので営業時間の拘束があるのと、古いモデルハウスが残っていると住宅展示場全体の印象が悪くなるからだと推測されます。住宅展示場に出展するのは、物凄い広告宣伝費が必要になることが容易に想像できます。
その住宅展示場の費用は誰が負担するのか?それは住宅展示場に広告宣伝費を払っているホームビルダーです。そして、周り巡って、お客様が購入する住宅にそれぞれ上乗せされています。
確かにアイカワホームの様に、顧客が建てた建物の完成見学会で広告していれば広告宣伝費は少額で済みます。広告宣伝費が浮いている分は住宅の建材にお金が回せるというカラクリになります。すると、アイカワホームの家では「広告宣伝費」が低く抑えられるため「建材」「人件費」に費用を多く割り振ることが可能になります。コスパの良い家が建つ訳です。
住宅展示場に出展しているホームビルダーの家は基本的に割高です。なぜなら広告宣伝費を沢山使っていて、その負担は施主の住宅費用になるからです。
広告宣伝費を使っても割安になる!?
ただ、私はこの「住宅展示場(モデルハウス)」の「広告宣伝費」は顧客が負担する。だから割高住宅になるという話は、半分正解で半分は、そうとばかりも言えないのでは?と思えます。
それは、ホームビルダーの「標準仕様」という仕組みがあるからです。標準仕様」とは、そのホームビルダーで住宅を建てる際に基準となる建材です。例えば、キッチンはLIXILEから選ぶとか、床材はこの中から選んで下さい。という予め選択肢が決まっているヤツです。
「標準仕様」以外の物を選びたい場合、差額を支払うことで変更できるのが通常です。しかし標準仕様以外の物を選択すると差額費用が必要となるのが普通です。それは、ホームビルダーが「標準仕様」となる製品を一括で仕入れることで、仕入れ数量をおおよそ確約して安く仕入れているからです。
「標準仕様」=粗悪品ではありません。
「標準仕様」=「ホームビルダーが選んだお勧め品を大量一括仕入れで安く仕入れたお買得品」となります。
だから、ホームビルダーを選ぶ際には、そのホームビルダーがどのような建材を「標準仕様」にしているかが重要になってきます。そして販売数量が少ない工務店などだと「標準仕様」が無い場合も有ります。そうすると、なんでも選べる代わりに、お値打ちでは無い割高な建材を使う事になる訳です。
さて、話を戻します。
住宅展示場で広告宣伝費を沢山使ったとしても、ハウスビルダーの住宅販売件数が多ければ「標準仕様」製品の「仕入れ値」を安く抑えられます。
つまり、重要なのは「住宅の販売数量」による「仕入れコストの押し下げ」と「広告宣伝費」のバランスという訳です。
そう考えると、少なくとも住宅の販売数量が少ないホームビルダーを選ぶという選択肢は外した方が良いことが分かります。建築部材を安く仕入れられる可能性が低い訳ですから。
そして、着工件数や財務状況などの経営情報については「帝国データバンク」や「建設業の許可閲覧」などで調べることが可能です。調べれば、どれくらいの住宅を販売していて儲かっている会社なのか等の情報が分かる訳です。
私も、自分で実際に調べてみたので別途ブログ記事にまとめる予定ですがまた別の話とします。
そして話をアイカワホームに戻しますと、アイカワホームの知多半島での新築着工件数は多い方です。アイカワホームの広告によると14年連続知多半島全域注文住宅着工第1位とのことです。
自分でもアイカワホームの「財務諸表」を調べたのですが、アイカワホームの財務状況はかなり良かったです。お世辞でも何でもなく優良企業でした。しかも、会長との雑談で聞いた話だと「無借金経営」とのことでした。かなり堅実な経営をされていると推測します。このような会社の建てる住宅であればコストパフォーマンスの良い家が手に入る可能性はかなり高くなります。
つづく
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