箱型の家(キューブ型住宅)のメリット・デメリット!

新築一戸建て【建物】

箱型の家キューブ型の家)のは止めておいた方が無難です。そのメリット・デメリットを比較した結果、我が家の設計では「軒」を追加しました。その理由と費用と実際に住んだ感想をブログにまとめておきます。

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箱型の家(キューブ型住宅)のメリット

箱型の家(キューブ型住宅)とは軒が無く四角い家の事です。下図は我が家の一番最初の外観だったのですが、このような家が「箱型の家」(キューブ型の家)です。

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メリットとしては以下が挙げられます。

北側斜線制限の影響を減らせる

我が家は「第一種低層住居専用地域」だったので「北側斜線制限」がありました。そのため敷地一杯に家を建てられる訳ではありません。北側に既に立っている住宅との境界に建てられる制限があります。そして設計段階で「軒」を追加設計してもらったのですが、狭い敷地だったので「軒」を付けた事で北側斜線制限にかかり家を建てられる面積が減りました。

つまり「北側斜線制限」にかからない限界まで敷地を使うには「軒ゼロ」の「箱型の家」の方が有利です。

北側斜線制限が適用される用途地域

第一種低層住居専用地域 第二種低層住居専用地域
第一種中高層住居専用地域 第二種中高層住居専用地域

軒が無い分敷地一杯に家を建てられる

「北側斜線制限」が無い土地だとしても「軒」を無くせばその分敷地目一杯まで「居室部」として設計することが可能になります。

建築費用が安い

「軒」を付けるとその分材料費と工賃が必要になります。そのため「箱型の家」はコストカットになります。また、先の「北側斜線制限」がある場合には、少ない土地を最大限使用することで狭い土地に可能な限り大きい家を建てる事が可能となります。

スッキリした外観になる

先の外観をみて私が「我が家に軒を付けて下さい。」と言ったら、「軒を付けると和風の外観になりますよ。」と言われました。「軒」が無いと見た目がシンプルでスッキリとした洋風の外観になります。

総二階の家は耐震性有利・断熱と気密が有利になる

「箱型の家」にするためには1階と2階の面積を同じにして家を四角形にします。これを「総二階の家」とも言います。「柱」や「梁」がシンプルな構造なので耐震性が高くなります。そして、外壁面積が減るので「断熱」「気密」が有利となります。総じてコストパフォーマンスの良い家となります。

箱型の家(キューブ型住宅)のデメリット

さて、メリットだけ読むと「箱型の家)」すげーコスパ良い!と思うかもしれませんが、実は購入時は安いのですがランニングコストが高くなる危険性があるのが「箱型の家」です。

軒が無いので日差しを遮れない

箱型の家は「軒」がありません。「軒」は夏場は高い位置から降り注ぐ太陽光が部屋に入り込むのを遮ります。「軒」が無いと夏場の冷房代が高くつきます。

軒が無い家は雨漏りし易い

日経ホームビルダーの書籍「雨漏りトラブル完全解決」の弟4章に「それでもやる?危険だらけの軒ゼロ住宅」と言う内容があります。詳細は書籍にて確認して頂きたいのですが、下記内容とその具体例が書かれています。

  1. 雨漏り発生個所の7割超が「軒の出がない」箇所
  2. 軒の出がない部分ではトラブル発生確率が約5倍

高温多湿で雨の多い日本で軒で構造的に雨を防がないのは「傘をささずに雨の中で立っている」のと同じです。

外壁が雨に濡れるので傷みやすい

雨に濡れるので住宅の外壁面が痛むのが早くなります。住宅外壁面は「浸湿防水シート」で守られてはいます。しかし「浸湿防水シート」という「2次防水」に頼り切った家の末路がどうなるかは容易に想像がつくかと思います。

本来、住宅は「屋根」「軒」という1次防水で雨水を防ぐのが正当なやり方です。「浸湿防水シート」はメーカーや種類にもよりますが耐用年数があります。

タイベックス社の「浸湿防水シート」が優秀だと評判です。それでもメーカー保証は20年です。他のメーカーのほとんどが保証10年です。あなたは住宅に何年住む予定でしょうか?メンテナンス費用がかさみます。

建物基礎にも雨が掛かる

軒が無いので建物基礎部分が濡れます。汚れます。水気は住宅が痛むのを早めます。

設計で「軒」を追加したら・・・

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さて、これらのデメリットを考慮して我が家では「軒」を追加しました。その結果、30坪の我が家でおよそ50万円追加費用が発生しました!マジっすか!と気絶しかかりました。住んでみて軒があって良かったか?もちろん良かったです!

詳しい話はつぎの記事にて!

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