「良い土地」の条件は人によって異なりますが「良く無い土地」は確実に分かります。「土砂災害」「洪水浸水地域」「津波被害想定地域」「地盤の弱い土地」などです。これらの調べ方をブログにまとめておきます。
良い土地の見分け方!災害地域を避ける
「良い土地」と言うのは人によって条件が違ってくるかと思います。例えば、毎日電車通勤する人にとって駅が近いことが「良い土地」という条件になってきますが、車通勤の人にとったら駅が近いことは重要ではありません。
ただ、「良くない土地」は誰が見ても良くありません。例えば過去に殺人事件があった土地だとか、浸水被害が懸念される土地等です。そのような悪い土地を買ってしまわないようにする見分け方をまとめておきます。
「重ねるハザードマップ」でハザードマップ調査
国土交通省・国土地理院・各市町村のハザードマップなどの情報を見やすくしてくれているサイトです。
各市町村が作成している「ハザードマップ」情報を重ねて表示してくれます。「洪水」「土砂災害」「津波」の危険区域になっていない「真っ白な地域」の土地を選ぶことをお勧めします。
このサイトの姉妹サイト「わがまちハザードマップ」を使うと市町村が作成したハザードマップへのリンクがまとめてあります。市町村発表のハザードマップも確認しておくと災害情報が得られます。
例えば、この市町村では、大地震が来た場合に津波の浸水被害は何m程度なのか?津波到達時間は何分程度か?なども分かります。旅行に出かける場合などでも見ておき、避難先なども把握しておくと何があっても慌てず対処可能となり生存確率を上げる事ができます。
ハザードマップで災害危険度の低い土地を選別する
「地震サポートマップ」で土地情報調査
調べる住所から、その土地の「地質」「地形」「標高」などの基本情報から、「地震の揺れやすさ」「液状化の可能性」「浸水の可能性」「土砂災害の可能性」などの防災情報も分かります。
生活情報としては「最寄り駅までの距離」「1日の平均乗客数」「最寄りのバス亭までの距離」「公園までの距離」「避難所までの距離」が調べられます。
使い易く分かり易いサイトなのでお勧めです。
サイト版では住所を指定して調査情報を得ます。スマホアプリ版もあるのですが、スマホアプリ版では地点を長押しして設定できるのが便利です。
国土地理院の地理調査
スマホアプリで土地情報を調べられる物もありますが、この国土交通省作成の「国土地理院地図データ(電子国土Web)」を使用しているのがほとんどです。国土交通省のサイトが使いにくい場合は後述のスマホアプリで調べても良いでしょう。
まずは地震について調べてみますと「活断層」や「推定活断層」が掲載された地図を見ることが可能です。
他にも「明治時代の低湿地」「過去の航空写真」「色別標高」などなど様々な土地情報を調べることが可能です。
スマホアプリ「日本観光スポット」で災害情報調査
「洪水」「浸水」「津波」「土石流」「急傾斜地崩壊危険個所」等の情報をスマホアプリの「日本観光スポット」で調べられます。
本来は「観光スポット」を調べるアプリなのですが、防災関連情報を地図上で把握し易いのでお勧めです。
観光スポットに出かける前に、観光地でぼ防災情報を得ておくのも良いでしょう。本来はそのような使い方をするアプリかと思います。
まぁ、アプリは他のアプリでも何でも良いので防災情報は把握しておくことをお勧めします。
スマホアプリ「日本観光スポット」で見たい「防災関連」にチェックを入れてやると地図上に情報が色分けされて表示されます。
全部チェック入れると何が何か分からなくなるので1つずつチェックして行った方が良いかも知れません。
スマホアプリ「地理院地図++」で災害情報調査
スマホアプリ「日本観光スポット」の他に「地理院地図++」でも土地に関する「洪水」「浸水」「津波」「土石流」「急傾斜地崩壊危険個所」等の防災情報を調べる事が可能です。調べてみて出来る限り災害の危険性の少ない土地を購入することをお勧めします。
上の画像の場合ですと、名古屋の西側は海抜0m地帯が多く合って津波の浸水危険性が高い事が分かります。
「地盤カルテ」で地盤調査
地盤カルテの簡易レポートを無料で使用することが可能です。ざっくりと土地の地盤リスク情報を把握するのにお勧めです。
下記のような簡易レポートが出来てきて非常に見やすいです。
簡易レポートでは、近隣の「公示地価」や「地盤改良比率」「浸水リスク」「地震による揺れやすさ」「土砂災害リスク」「液状化リスク」「標高」「用途地域」「地形」「地質」など土地購入に必要な情報が取得できます。
地名で判断
地名が「〇〇沼」「〇〇池」などだと昔、沼や池だった土地を埋め立てしたのだと思われます。そのような土地は地盤が緩い可能性が高いです。
昔の航空写真を確認する
図書館などに行って、購入予定地の昔の航空写真を確認しても良いのですが、今は便利な世の中でGoogleマップやスマホアプリなどでスグに確認することが可能です。
昔、「池」や「沼」「海」だった所を埋め立てした土地であったり「急傾斜地の谷」を埋め立てした所だったりする場合は地盤が弱い可能性が高いので止めておいた方が無難です。
スマホアプリで「昔の航空写真地図」というアプリが現在の地図と昔の地図と左右に表示して見ることが出来て使い易かったのでお勧めします。
地図で標高の確認
土地の標高も調べておくと良いです。高い所から低い所に水は流れるので地図で全体的な高低差を把握しておくことをお勧めします。
水災被害のリスクがどの程度あるか分かります。また、どこに避難すれば良いのかなどもおおよそ予測できます。
調べる方法は色々あると思いますが自分は「G-Space Mobile」というスマホアプリが見やすかったのでお勧めします。
標高マップを選択
凡例を表示してみると色分けの意味が分かりますが、実際に地図見るときには邪魔なので消して見ます。高低差が地図上で把握できて便利です。
他にも「土地条件図」「地形区分図」「傾斜角傾斜方位区分図」など見ておいて損の無い情報が多数得られます。
地元の図書館の郷土資料
地元の図書館に行くと郷土資料があります。そこで過去の災害事例をまとめた図書で過去の災害情報の集取が可能です。
東海地方だと「伊勢湾台風」や「東海手中豪雨」の際に被災した地域は根本的には水災に弱い土地だと推測されます。
もちろん、昔と比べれば水害対策がされているので一概に過去にこだわる必要もありませんが、過去事例を押さえておけば災害時の対応も機敏になれます。
また、水害に弱い土地を買うのであれば、床下浸水した時のことを考えて家を作ることもできます。地盤が心配な土地だと分かっていれば、制震ダンパーを入れた住宅を作るなどの対応も可能です。何にせよ過去の災害情報は調べておいて損はありません。
また、余談ですが地名の由来なども分かります。どの土地でどのような事があったのかなど土地の履歴も分かる場合があります。調べてみると面白い物です。
事故物件近くで無いか確認する
サイト「大島てる」にて事故物件の近くでは無いか確認しておきます。事故物件を気にしない方は飛ばしても大丈夫です。
土地情報サイト検索
「人気のある土地」はスグに売れてしまうので、本気で探すなら最新情報だけでも毎日見た方が良いです。
探すサイトは「スーモ」でも「アットホーム」でも自分が見やすい不動産サイトであれば何処でも良いです。
地図上に物件を表示させる見方が見やすかったのでお勧めです。大体この辺りの土地はこれくらいの値段なのかという相場感覚が分かるようになります。
また、自分が欲しい土地の条件とNGな土地の条件が明確になっていないと購入時に迷うことになります。可能なら購入条件を書き出しておくことをお勧めします。
長く見ていると「売れ残っている土地」が何故売れないのか理由が分かるようになります。逆に売れ残る理由が分からないのであれば、まだ「良い土地」と「悪い土地」を見分ける目が出来ていないと思った方が良いです。
「良い土地」と「悪い土地」を見分けられる眼が出来てきてから土地購入を判断しては如何でしょうか?
数値化・可視化できない土地情報
さて、上記では「防災情報」だとか「過去の土地の状態」など様々な要件を見て来たのですが、それ以外にも土地を選ぶにあたって必ず行う必要があることがあります。
実際に見に行くと言うことです。
それも、時間を変えて何度も見に行くという事です。可能であれば曜日や天気も変えた方が良いです。
周辺住民がどのような人か?車通りは多く無いか?電車が近ければ音など気にならないか?異臭はしないか?周りに気になる施設は無いか?
そして「何か嫌な感じ」はしないか?という事が意外と重要だったりします。人間の第六感とでも言うのでしょうか?
実際、自分もスマホアプリや各種サイトで散々調べたうえで、現地を「夜」見に行って何か嫌な感じがする。と思って帰ってきて一晩寝て、でもやっぱり良い土地だな。値段も相場より安いし。
買ってしまうか!?
と迷った挙句、もう一度現地を見に行ったら隣に「怪しい新興宗教らしい建物」が普通の一軒家の様相で立っていました。表札だけが個人名と違ったので、最終的にその名称をGoogle検索して調べて分かった事です。
何か嫌な感じがすると思ったら、止めておいた方が無難です。人間の直感は意外と正しい物です。
何十年もその違和感と伴に過ごすなんて、ちょっと考えただけでも嫌だとは思いませんか?
コメント